【地域の方々を守る施設として】エピソード2       ~自宅との別れ~【地域の方々を守る施設として】エピソード2       ~自宅との別れ~こんにちは サテライト宮丘です。 今回はある利用者さんとのエピソードをご紹介したいと思います。 私共がAさんとお会いしたのは11年前、サテライト宮丘ショートステイの立ち上げ 3か月後の事です。 その頃、ご自宅で一人暮らしをされていたAさんは ご自宅での骨折をきっかけに当施設ショートステイを ご利用されるようになりました。 お会いしたころから、はっきりとしていて清々しい性格の方のAさん。 「困った時だけここに来るから宜しくね」とこれまで、困った時だけ ショートステイを利用しながら、お一人で自宅での生活を続けてこられました。 しかし体調を崩し入院。これを機に在宅生活に別れを告げ 当施設に入居される運びとなりました。 ご自身で入居を決意されたAさんですが、思い入れのある場所に 一度は帰りたいのではないか…そんな思いを密かに感じていたスタッフ。 そんなところに ご家族よりご自宅を解体する事が決まったと連絡があったのでした。 これは最後のチャンスかもしれないと思い、 自宅に帰ってみることを提案したところ 「家に帰ることなんかあきらめてたから」と 嬉しそうな表情を見せてくださいました。 さすが、ご近所づきあいを大切にしていたAさん 帰宅の連絡を受けて近所の方々も次々と声をかけに きてくださいました。 最後にご近所の方々と記念撮影をして コロナウイルス感染症が終息したら また会おうと約束を交わし、施設に戻りました。 入居後は特にご自宅についてお話される事 はなかったAさんですが、 体調を崩しながらもお一人で住み続けたご自宅には 特別の思い入れがあるのではないかと思います。 そして11年間、Aさんの暮らしを一緒に支えさせていだけた 私共にとってもあの家は大切な場所になっていたのでした。 帰宅した時期は秋。ちょうど感染症の拡大が穏やかになった頃で とてもタイミングがよかったと思います。 今年1年は、どんな人にとっても生活を変えざるをえない年となり 多く事を我慢しなければならなかったかもしれません。 ですが人が今まで築いてきた生活や人との関係が途切れる事はありません。 何かを制限しなければならない事はあると思いますが、 形を変えながらも利用者の方の暮らしを 今まで通り大切にしていきたいと思います。

2020-12-21 UPDATE

【地域の方々を守る施設として】エピソード2       ~自宅との別れ~

こんにちは
サテライト宮丘です。
今回はある利用者さんとのエピソードをご紹介したいと思います。

私共がAさんとお会いしたのは11年前、サテライト宮丘ショートステイの立ち上げ
3か月後の事です。

その頃、ご自宅で一人暮らしをされていたAさんは
ご自宅での骨折をきっかけに当施設ショートステイを
ご利用されるようになりました。

お会いしたころから、はっきりとしていて清々しい性格の方のAさん。
「困った時だけここに来るから宜しくね」とこれまで、困った時だけ
ショートステイを利用しながら、お一人で自宅での生活を続けてこられました。

しかし体調を崩し入院。これを機に在宅生活に別れを告げ
当施設に入居される運びとなりました。

ご自身で入居を決意されたAさんですが、思い入れのある場所に
一度は帰りたいのではないか…そんな思いを密かに感じていたスタッフ。
そんなところに
ご家族よりご自宅を解体する事が決まったと連絡があったのでした。

これは最後のチャンスかもしれないと思い、
自宅に帰ってみることを提案したところ
「家に帰ることなんかあきらめてたから」と
嬉しそうな表情を見せてくださいました。

さすが、ご近所づきあいを大切にしていたAさん
帰宅の連絡を受けて近所の方々も次々と声をかけに
きてくださいました。
最後にご近所の方々と記念撮影をして
コロナウイルス感染症が終息したら
また会おうと約束を交わし、施設に戻りました。

入居後は特にご自宅についてお話される事
はなかったAさんですが、
体調を崩しながらもお一人で住み続けたご自宅には
特別の思い入れがあるのではないかと思います。

そして11年間、Aさんの暮らしを一緒に支えさせていだけた
私共にとってもあの家は大切な場所になっていたのでした。

帰宅した時期は秋。ちょうど感染症の拡大が穏やかになった頃で
とてもタイミングがよかったと思います。
今年1年は、どんな人にとっても生活を変えざるをえない年となり
多く事を我慢しなければならなかったかもしれません。

ですが人が今まで築いてきた生活や人との関係が途切れる事はありません。
何かを制限しなければならない事はあると思いますが、
形を変えながらも利用者の方の暮らしを
今まで通り大切にしていきたいと思います。